お月見を楽しむ家づくり ― 窓辺から庭先まで、 自然とつながる住まい

秋の夜空を見上げながら月を愛でる「お月見」。日本ならではの四季の楽しみ方ですが、現代の暮らしでは「月をゆっくり眺める場所」が少なくなっています。窓辺や縁側、ウッドデッキ、中庭、そして最近注目される「ミッドテリア(半屋外空間)」を取り入れることで、室内にいながら自然を感じられる空間を生み出せます。
今回は「お月見を楽しむ家づくり」をテーマに、窓辺から庭先へと自然につながる住まいの工夫をご紹介します。
<目次>
1. お月見と住まいの関わり
お月見は古来から収穫への感謝や季節の移ろいを楽しむ行事として親しまれてきました。昔の家には「縁側(えんがわ)」と呼ばれる、屋内と屋外の中間のような場所があり、そこに座って月を眺めたり、家族や近所の人と団らんする文化がありました。
現代の住宅では縁側がないことも多く、庭や自然と切り離された間取りになりがちです。だからこそ、家づくりの段階で「窓辺から庭先までのつながり」を意識することが、お月見を楽しむ暮らしに直結します。
2. 窓辺や縁側から楽しむ月
窓辺に腰掛けて月を眺める時間は、日常の中にちょっとした特別感を与えてくれます。大きな窓を設けることで、室内にいながら外の景色を切り取るように楽しめます。縁側であれば、窓辺から庭へと自然につながり、開放感も広がります。
窓辺や縁側は、家の内と外をつなぐ「間(あいだ)」のような存在です。そこに腰掛けてお茶を飲んだり、夜空を見上げることで、季節の移ろいを感じられます。
3. ウッドデッキと中庭で広がる月見空間
ウッドデッキは現代版の縁側ともいえる存在です。リビングから一歩外に出て椅子やテーブルを置けば、月を見ながら団らんする場所になります。フラットにつながる設計にすることで、窓辺から庭先まで自然に視線と動線が広がります。
中庭は「家の中にある庭」で、周囲の視線を遮りながらも夜空を楽しめる特別な空間です。外からは守られつつ、上空は開けているため、月見に最適な場所となります。
4. ミッドテリア(半屋外空間)の魅力
ミッドテリアは室内と屋外をゆるやかにつなぐ半屋外スペースのことです。窓辺と庭の間に位置するこの空間は、天候に左右されにくく快適に過ごせるのが魅力です。
窓辺の延長としてソファやチェアを置けば、昼は庭の緑を眺め、夜は月を楽しむ「外と内をつなぐ居場所」となります。
5. ミッドテリアで四季折々を楽しむ工夫
ミッドテリアは季節ごとに表情を変える空間でもあります。
春:窓辺に鉢植えや花を飾り、新緑とともに彩りを楽しむ。
夏:日よけを活用し、涼しい風を感じながら夕涼みの場に。
秋:お月見や読書を楽しむ。柔らかな照明を加えて雰囲気を演出。
冬:囲いを加えて温かさを確保し、陽だまりを感じる半屋外リビングに。
窓辺から庭先へと続く空間を四季折々に楽しめる工夫があると、日常の中で豊かさが増します。
6. 家づくりで取り入れたい設計の工夫
窓の配置:月や景色を切り取る大きな窓を計画的に配置する。
庭とのつながり:ウッドデッキや縁側で、窓辺から庭先へと視線と動線を広げる。
照明計画:庭や中庭に柔らかな照明を設置し、月明かりを引き立てる。
季節のしつらえ:植栽やインテリアを工夫し、四季折々の自然を感じられるようにする。
半屋外空間:ミッドテリアを取り入れて、外と内をつなぐ心地よい中間領域を確保する。
7. まとめ ― 日常の中に「月を愛でる時間」を
窓辺や縁側、ウッドデッキ、中庭、ミッドテリアといった空間を工夫すれば、日常の中に自然とお月見を楽しむ場所が生まれます。窓辺から庭先までをひとつの流れでデザインすることで、四季の移ろいをより豊かに味わえる住まいとなります。
これから家づくりを考える方は、「自然とつながる窓辺空間」を意識してみてはいかがでしょうか。きっと暮らしの豊かさが一段と広がるはずです。
\アイフルホームでは“Mid Style”オーダー会を開催中/
イベント情報はホームページからチェックしてみてください♪