まだまだ暑い残暑…「おうち時間」がつらい理由

8月の終わりから9月にかけても、日本の夏はなかなか涼しくなりません。特に今年のような酷暑の年は、残暑の厳しさも長引きます。 「家の中にいても暑い」「冷房をつけっぱなしで光熱費が心配」と感じる方も多いのではないでしょうか。

実は、この残暑のつらさは、住まいの“空間のつくり方”で大きく変わります。
そこで今注目されているのが「ミッドテリア」や「中庭」といった、半屋外空間を取り入れた家づくりです。

ミッドテリアとは？注目される“半屋外空間”の魅力

「ミッドテリア」という言葉はあまり聞き慣れないかもしれません。 これは、室内（インテリア）と屋外（エクステリア）の中間にある空間のことを指します。

たとえば、

・ウッドデッキ
・テラス
・中庭（パティオ）
・吹き抜けとつながるバルコニー

などが代表的なミッドテリア空間です。

完全に屋外でもなく、完全に室内でもない。ちょうど“半屋外”のような中間的なエリアで、光や風を取り込みながら心地よく過ごせるのが特長です。

中庭やテラスが生む、自然の風を活かす快適設計

残暑の厳しい時期、冷房に頼りきりになりがちですが、ミッドテリアや中庭をうまく配置すると、自然の風を住まいに取り入れることができます。

建物の真ん中に中庭を設けると、風が通り抜ける“風の通り道”をつくりやすくなります。
さらに、日差しをやわらげる庇（ひさし）やシェードを組み合わせれば、夏の日射熱を遮りながらも柔らかな光を取り込むことが可能です。

これにより、

・室内温度が上がりにくい
・エアコンの効率が良くなる
・自然光で明るい家になる

といったメリットがあります。

酷暑対策としてのミッドテリアの役割

今年のような酷暑の年には、ただ「涼しく感じる」だけでなく、省エネや体調管理にもつながる家づくりが求められます。

ミッドテリアは、

・室内と屋外の温度差を緩和する“緩衝空間”になる
・外からの強い日差しを和らげる“フィルター”の役割を果たす
・打ち水や植栽を組み合わせることで体感温度を下げられる

といった効果があります。

単に「おしゃれ」なだけでなく、夏を快適に乗り切るための実用的な空間として注目されています。

山口・島根の気候とミッドテリア活用法

山口県と島根県は、同じ中国地方でも気候に違いがあります。

・山口県（瀬戸内側）
夏は蒸し暑く、日差しが強いのが特徴。南向きのテラスにシェードや深い庇を組み合わせることで、日射を遮りながら光を取り込む工夫が有効です。

・島根県（日本海側）
夏は湿度が高く、冬は寒さが厳しい地域。中庭やミッドテリアを配置する際は、風の抜け道と断熱性能を両立させることがポイントです。

このように、同じ「ミッドテリア」といっても、地域の気候特性を考慮して設計することが快適な暮らしにつながります。

家族のコミュニケーションが深まる場所に

ミッドテリアや中庭は、単なる暑さ対策だけではありません。 家族や友人が自然と集まる“交流の場”にもなります。

・夕方の少し涼しくなった時間に外ごはん
・子どもが安心して遊べる中庭スペース
・趣味の家庭菜園やガーデニングを楽しむ空間

このように、残暑の季節でも過ごしやすい半屋外空間は、家族の暮らしを豊かにします。

これからの家づくりでミッドテリアを取り入れるポイント

実際にミッドテリアや中庭を計画する際には、以下のような点が重要です。

・風の通り道を意識する間取り設計
・庇やシェードで直射日光をやわらげる
・水まき・植栽で涼感をプラスする工夫
・プライバシーを守りながら開放感を演出する設計

特に中庭は、外からの視線を遮りつつも開放的な空間をつくれるため、都市部の住宅にも向いています。

まとめ：残暑を乗り切り、秋も心地よい住まいへ

厳しい残暑を快適に過ごすためには、冷房だけに頼らない「空間の工夫」が欠かせません。 ミッドテリアや中庭といった半屋外空間を取り入れることで、
– 自然の風や光を活かせる
– 室内環境を快適に保てる
– 家族の暮らしがより豊かになる

といったメリットが得られます。

山口県・島根県の気候特性を考えた設計なら、残暑はもちろん、秋から冬にかけても快適な住まいを実現できます。
今年の酷暑をきっかけに、地域の気候にあわせたミッドテリア空間のある家づくりを考えてみてはいかがでしょうか。

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